矯正歯科について

今月の患者さん

小児矯正から始められた受け口傾向の患者さんです。

前歯が反対咬合で、永久歯の萌出スペース不足による上顎前歯部の叢生(がたつき)が予測できる患者さん。

骨格的に、上顎と比べ下顎が大きく、成長によっては外科手術になる可能性もありましたが、

外科手術はせず、矯正治療のみで咬み合わせを改善しています。

小児矯正で、前歯部の被蓋(重なり)の改善まで治療を行い、下顎の成長を観察した後に、

永久歯列から、マルチブラケット装置により非抜歯にて配列しました。

来院間隔1.5カ月でしたが、平均より短く治療を終えることが出来ました。

マルチブラケット 動的治療期間 2年1か月 調整回数14回











 











 

 

今月の患者さん

前歯の生え変わりの7歳頃から小児矯正を始めた患者さんです。

前歯部は、受け口の咬み合わせで、重度のがたつき(叢生)が存在します。

永久歯に生え変わるスペース不足が顕著ですので、将来的に著しい叢生、八重歯になりやすい状態です。

小児矯正は、永久歯の生え変わるためのスペースを増加させ、がたつきを軽減させる事が目的です。

残ったがたつきは、全ての永久歯が生え変わってから、本格矯正(マルチブラケット装置での治療)で

改善しました。

マルチブラケットでの動的治療期間は、2年8か月でした。











 











 

 

今月の患者さん

受け口を気にされていた患者さんです。

何か所かの医院で相談されたそうですが、矯正単独の治療では難しいと説明をうけています。

検査した結果、下顎が上顎に対して著しく大きい骨格性の下顎前突症でした。

下顎骨と上顎骨とのバランスを考えると、下顎を後退させる外科手術が必要でしたので、

外科手術前提での矯正治療を行うことにしました。

術前矯正を行なった後、手術を行い、術後矯正を経て、動的治療を終了します。

治療後、顎顔面のバランスがとれるので、口腔周囲やエステティックラインも良好になりました。

手術ということで不安はあったと思われますが、治療結果に満足されていたので本当に良かったです。





















 

症例: 下顎前突(受け口)の治療写真

動的治療期間 2年1ヶ月

症例1治療前

症例2治療前

症例3治療前

症例4治療前
症例1治療後

症例2治療後

症例3治療後

症例4治療後

症例: 受け口、反対咬合の治療写真

受け口、反対咬合の患者さん。
虫歯の処置歯多いだけでなく、左上の側切歯が欠如しており、上顎の正中が極端に左にずれています。
外科手術せずに抜歯による治療を開始。動的治療期間は1年11ヶ月です。
顎間ゴムを頑張ってつけて頂けたので2年弱で終わりましたが協力がないともっとかかっていたと思われます。
※治療前につけた被せ(差し歯)は治療後は合わなくなることが多いので矯正治療後作り直すことを勧めます。





















症例:外科手術が必要な下顎前突症(顎変形症)の患者さんです。

下顎の正中は左側に大きく偏位しています。
骨格性の下顎前突症。前歯部が重度の開口状態です。
ガタツキは少なく、上顎前歯の歯軸傾斜角をみても大きな唇側傾斜はありませんでした。よって、非抜歯治療で行いました。
アンテリアルレシオでは、上顎前歯が下顎より少し小さいということなので、オーバーバイトは少し浅めでフィニッシュしました。
動的治療期間(マルチブラケット装置装着期間)は、1年6ヶ月でした。
この方は結構早く治療が終了しましたが、顎変形症の患者さんには本来2年半から3年程度の動的治療期間だと説明しています。
横顔の口元のラインもきれいになりましたね。