矯正歯科について

今月の患者さん

前歯の生え変わりの時期(小学校低学年)、受け口が気になるということで相談に来られた患者さんです。

上の前歯が内側(舌側)にあり、受け口のかみ合わせです。

上顎前歯部は、生え変わりのスペース不足により、八重歯になりやすい状態でした。

小児矯正では、上の前歯を前方に拡大し、がたつきの緩和と被蓋改善まで治療を行い、その後、下顎の成長を経過観察。

下顎の前方成長による受け口のかみ合わせは再発しませんでしたので安心しましたが、

上顎第二大臼歯(上の後ろの歯)が萌出スペース不足により、頬側(外側)に飛び出して生えてきました。

本格矯正では、その第二大臼歯のかみ合わせを改善するために、小臼歯抜歯を行い本格矯正を開始。第二大臼歯を正常な位置に移動させ終了ました。

マルチブラケット 動的治療期間 2年5か月  調整回数17回

来院間隔は、1~3か月に1回ペースでした。

 











 











 

 

今月の患者さん

前歯の生え変わりの7歳頃から小児矯正を始められた受け口の患者さんです。

前歯が反対咬合で、上顎2番目に生えてくる永久歯(側方歯)の萌出スペース不足のため、上顎前歯部の叢生(がたつき)が予測できます。

受け口ですが、小児期では骨格的に上下顎のバランスは正常範囲内でした。

本格矯正前の12歳時の分析では、下顎の成長により上顎に対して下顎が少し大きく受け口傾向でしたが、軽度でしたので外科手術はせず、矯正治療のみで咬み合わせを改善しています。

 

小児矯正では、前歯部の被蓋(重なり)の改善まで治療を行い、下顎の成長を観察した後に、永久歯列から、マルチブラケット装置により非抜歯にて配列しました。

マルチブラケットでの動的治療期間は、2年6か月、調整回数は19回でした。





















 

今月の患者さん

上下顎の歯列全体に重度の叢生(がたつき・八重歯)がある患者さんです。

正中は上下とも右側に大きくずれています。前歯は上下とも内側(舌側)に押し込まれています。

特に、上顎犬歯ですが、右側は外側(頬側)に飛び出していますが、左側は内側(舌側)に入っています。

ガタガタの歯並びが昔から気になっていたということで永久歯列からのマルチブラケット装置(本格矯正)での動的治療を開始しました。

マルチブラケット 動的治療期間 3年0か月 調整回数27回

叢生が非常に強く、舌側転位している上顎左側犬歯の改善に5か月ほど追加で時間を費やしました。

重度の叢生は改善され、歯列正中も右側に移動させ改善しています。

口元はもともと良好でしたので、治療前後の口唇の位置、口元の状態は大きく変えずに治療を終了しています。

装置撤去後の保定期間に、一番後ろから生えてきた親知らず(第三大臼歯)は抜歯してもらう予定です。(治療した歯並びが長持ちするように。)





















 

今月の患者さん

前歯の生え変わりの時期(小学校低学年)、他院で歯並びを指摘されたということで来院されました。

永久歯萌出スペース不足は軽度でしたが、上の前歯は前方(唇側)に強く傾斜、下の前歯は内側(舌側)に強く傾斜しており、前歯の咬み合わせは深く過蓋咬合です。

小児矯正で、過蓋咬合と叢生(がたつき)が初診時よりもひどくならない様に、下顎の成長促進と永久歯の萌出スペース確保を行いました。

永久歯が全て生えて(永久歯列完成)から本格矯正の治療になります。(中学1~2年生頃)

叢生量(がたつき量)と前歯の深い咬み合わせを減少させる事により抑制されていた下顎の前方への成長がありました。

小児治療後の本格矯正は、患者さんの希望もありましたので、非抜歯での治療となりました。

来院間隔は1~2カ月毎でしたので、治療期間が平均より長めです。

マルチブラケット 動的治療期間 3年0か月

がたつき(叢生)少ない状態からの非抜歯治療ですので、口唇の大きな変化はありませんが、

下顎が成長した分は良くなったように見えます。